スクエアー4の意味
バイクのエンジンには、「スクエアー4」と呼ばれるタイプのものがあります。
この「スクエアー4」というのは、U型4気筒エンジンの一般的な呼称です。
スクエアー4、つまりU型4気筒エンジンは直列2気筒のエンジンを二つ前後にレイアウトされたエンジンのことです。
エンジンは見た目に応じてアルファベットに例えられることが多いですが、例えば直列4気筒のエンジンが左右に付いているエンジンを「V型」と呼んだりします。
スクエアー4は、直列2気筒エンジンが前後に置かれている形なので「U型」と呼ばれます。
U型4気筒エンジンをスクエアー4と言います。
スクエアー4エンジンの長所と短所
スクエアー4の長所はサイズが他のエンジンと比べてコンパクトなことだと言えるでしょう。
2気筒エンジンは数あるエンジンの中でもとりわけコンパクトなエンジンですが、スクエアー4はそのようなコンパクトなエンジンの特性を活かすために、二つの2気筒エンジンが前後にレイアウトされています。
一方、スクエアー4の短所は市場にほとんど流通していないことと言えます。
排ガス規制が厳しくなったため、バイク業界では2ストエンジンを市場で見かけることが少なくなりました。
スクエアー4は2ストエンジンを二つ組み合わせたものなので、2ストエンジンと共にスクエアー4の姿も市場ではほとんど見かけなくなってしまいました。
さらに、バイクの主流となっている4ストローク直列4気筒エンジンと比べると、スクエアー4はコストパフォーマンスが低いことやメンテナンスに手間や費用がかかることもデメリットとなっています。
スクエアー4エンジンが向いているバイク
スクエアー4はコンパクトなサイズが特徴のエンジンなので、レースタイプのバイクに向いており、実際に搭載された歴史を持っています。
スクエアー4エンジンと聞いてまず最初に連想するのはスズキのバイクかもしれません。
スズキは1964年に発表した125ccのワークスレーサーRS65にスクエアー4を搭載しました。
その後も、1974年にRG500(XR14)にスクエアー4を搭載させます。
レースで活躍したことが追い風となり、その後はレーサーレプリカとして一般に販売されたRG500Γ/RG400Γのエンジンとして市場に登場することになります。
スクエアー4が注目を集めたこの時期、ヤマハのYZR500やカワサキのKR500にもスクエアー4気筒エンジンが搭載されています。
しかし、こうしたバイクのレーサーレプリカが販売されることはありませんでした。
スクエアー4は市場ではあまり目にすることのない希少性の高いエンジンなので、そのようなバイクが好きな人に向いているかもしれません。
また、根っからのスズキファンにとっても、スズキの歴史を語るうえでは欠かすことのできないエンジンの一つです。