V型8気筒の意味
V型8気筒エンジンは、略して「V8エンジン」とも呼ばれます。
「V型」はエンジンの気筒がV字の形に配列されていることに由来、そして「8気筒」は読んで字の通り、気筒が全部で8つあるということを意味します。
V型8気筒エンジンは直列型の4つの気筒がV字に配置されているエンジンで、パワーがあるのが特徴です。
V8エンジンに使用されている気筒は、ピストンの往復運動によってエネルギーを発生させます。
このような構造のエンジンは「レシプロエンジン」と呼ばれます。
始めてV8エンジンが登場したのは、1900年代の初めのフランスです。
当時のフランスでは乗用車にこのタイプのエンジンが搭載されましたが、大きなパワーを持つエンジンはアメリカでも人気を集め、その後多くのアメリカ産の乗用車やバイクにも搭載されるようになりました。
V8エンジンの長所と短所
一般的に言われるのは、気筒の数が増えれば増えるだけパワーがアップするということです。
V型8気筒エンジンは普通のエンジンと比べて気筒の数が多いため、大きなパワーを持つのは大きなメリットの一つと言えるでしょう。
パワーがあるエンジンは、加速時などにそのポテンシャルを実感することができます。
さらに気筒の数が多いことは、アイドリングが静かになるというメリットもあります。
レシプロエンジンはピストンの往復運動により動力を発生させますが、ピストンの数が多いほどエンジンは滑らかに動くからです。
これはボクサーが力いっぱいパンチを打つよりも、小刻みにジャブを打つ姿を想像すると理解しやすいかもしれません。
一方でデメリットとなるのは、燃費が悪いことです。
気筒の数が多いということは、当然それだけ燃料も多く消費するということです。
また、エンジンのサイズも大きくなるため車体の重量も重くなります。
重量のある車体を引っ張っていくだけのパワーはありますが、それだけ多くの燃料を必要とします。
そして、エンジンを構成する部品の数もV型8気筒エンジンは通常のエンジンに比べて多いと言えます。
そのため、他のエンジンと比べて故障リスクが高いことや修理に手間やお金がかかるのもデメリットの一つと言えます。
V8エンジンはどんなバイクに向いているか
V型8気筒エンジンが向いているバイクは、アメリカンタイプの大型バイクでしょう。
これはV型8気筒エンジンの持つ大きなパワーが主な理由になります。
エンジンそのもののサイズも大きくなるため、アメリカンタイプのバイクにはデザイン面でもピッタリ合うと言えるでしょう。
大きなバイクでゆったりとツーリングしたいと思う人には、V型8気筒エンジン搭載のアメリカンタイプがおすすめです。