アップハンドルとは何か?
バイク用アップハンドルはバーハンドル形状の一種で、ハンドルグリップとハンドルの根元部分の高さ差を大きくし、ハンドルグリップの位置が純正よりも高くなるようなハンドルバーのことを指します。
手で操縦する部分が高くなることで、運転するライダーにはさまざまなメリットが生まれるのです。
第一の利点は、リラックスした姿勢で運転できることで長距離の運転でも疲れにくくなることです。
また「てこ」の原理により、ハンドル操作が軽くなって操作性が向上し、素早く動かせるようになります。
さらに、自然に上体が起こり視界が広がることも大きなメリットでしょう。
前傾姿勢が必要なセパレートタイプのハンドルとは異なり、腰への負担が軽減されるため中高年のライダーにもおすすめです。
さらに多くのメーカーから高さ、絞り角度、幅などの選択肢が豊富にあり、自分の体格や好みに合ったハンドルを選ぶことができるのも魅力です。
アップハンドルへの交換に要する道具と方法
アップハンドルへの交換を自分で行う際は、高さ、幅、角度だけでなく径寸法にも注意が必要です。
また、スイッチボックスの取り付けに必要な穴あけがいるかどうかも作業内容に影響を与えます。
アップハンドルへの交換に要する道具としては、スイッチ類を取り外すためのプラスドライバーや、10mm/12mmなどのメガネレンチ、ミラーの取り外しに必要な14mm~17mmのレンチや、スイッチカバーを外すためのソケットレンチなどが挙げられます。
アクセル側のグリップはそのまま再利用することが可能ですが、クラッチ側のグリップを再利用する場合には、接着剤をリムーバーで丁寧に剥がす必要があるので注意してください。
ハンドルバー交換の手順としては、まずハンドル周りのスイッチやマスターシリンダーなどの関連パーツを取り外すことから始めます。
慣れていない場合やワイヤーの向きが分からなくなる可能性がある時は、ワイヤーに目印をつけておくと便利です。
新しいハンドルバーの角度を調整する際には、一度ハンドルポストに取り付けて仮止めし、実際に乗車しながら最適な位置を見つけてからポストのネジをしっかり締めます。
このとき、前から固定し後ろ側を後から締めることで、ポストの隙間にてこずらせることでしっかりと固定できます。
ハンドル交換の際の注意点としては、ハンドルを取り外す際にタンクに落下させて傷つけないことです。
養生シートを敷いたり、タオルなどを敷いて保護しておきましょう。
アップハンドルへの交換を行うとリラックスした姿勢で運転できるようになり、長距離の運転でも疲れにくく、また操作性の向上や視界の広がりなど、快適なバイクライフを送ることが可能になります。