モリワキエンジニアリングの歴史
モリワキエンジニアリングは、マフラーなどのバイク用部品の開発や製造販売で知られるメーカーです。
1973年(昭和48年)に設立されました。
モリワキエンジニアリングの創設者は、社名の由来ともなっている森脇護氏ですが、実はこの森脇氏はヨシムラジャパンの生みの親、吉村秀雄の弟子、かつ娘婿なのです。
モリワキのマフラーもヨシムラに負けず劣らず高く評価されていますが、こういう事情があることがわかるとそれにも納得がいくのではないでしょうか。
1970年代からモリワキは積極的にレースにかかわってきました。
TT-F1やTT-F3という市販車を改造したカテゴリーで、高性能のマシンを多く開発しています。
そんなモリワキの名を大きく上げたのが、鈴鹿8時間耐久レースです。
1981年の大会で、まだ無名だったワイン・ガードナーが予選で驚異的なタイムを記録したことで一気に注目を集めました。
それを機にモリワキの名も世界的に知られるようになり、以降、国内外のさまざまなレースで数多くの実績を築いています。
近年では、バイクレースの最高峰MotoGPの参戦で注目を集めました。
MotoGPというと世界のバイクメーカーが火花を散らす舞台ですが、モリワキのような部品製造業者が割り込むだけでもものすごいことです。
ただし、2019年のシーズンの終了をもってモリワキはレースからの撤退を発表しています。
今後は、環境に配慮した高性能のパーツの開発に力を入れるとのことです。
モリワキのマフラーの特徴
ホンダ車の純正パーツを多く手がけているため、モリワキのパーツはホンダのマシンと相性が良いと言われることが多いです。
ただマフラーだけで考えると、ホンダ車に限らず幅広い車種に対応し、ネイキッドやレーサーレプリカなどとの高い相性を示します。
傾向的にはヨシムラのマフラーと似ていますが、もともとヨシムラから分かれて誕生したメーカーだからでしょう。
モリワキのマフラーは、見た目にもすぐにそれとわかる美しい造形をしています。
カラーリングも独特で、黄色と青のマフラーを見れば多くのバイクファンがモリワキのマフラーだとわかるでしょう。
実用的な特徴としては、価格に比べて耐久性が非常に高いことです。
実際モリワキでは、マフラーだけでなくあらゆるパーツを耐久性重視で製造していると自負しています。
あと、レースだけでなくストリートで走ることを意識して作られているため、モリワキのマフラーはかなり扱いやすいです。
また、モリワキのマフラーに交換した多くの人が言うところでは、音が大きいのも独特な特徴のようです。
バイクの爆音に関しては心地よいと感じる人だけではありませんが、マフラーの音にこだわりがある人なら気に入る可能性が高いでしょう。