メンテナンス関係の用語

エレメント

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エレメントの役割と種類

エレメント(オイルエレメント)は、エンジンオイル中の金属粉やカーボン、スラッジなどの不純物を捕捉し、エンジン内部への再循環を防ぐ重要パーツです。主に「紙製ディスポタイプ」「繊維強化タイプ」「メッシュ(金属)タイプ」「遠心分離式タイプ」があります。紙製ディスポは安価で目詰まりしにくく、数千円台から入手可能。繊維強化タイプは紙にガラス繊維を混合し、耐熱性と集塵性能を向上させたもので、高回転エンジン向きです。メッシュタイプはステンレス網で洗浄再利用が可能ですが、捕捉能力は紙製に劣るため、オイル交換ごとに併用フィルターとして使うと効果的です。遠心分離式は高速回転によって遠心力で油中の不純物を分離・沈降させる構造で、耐久性と再生性に優れますが、専用ユニットの装着が必要です。

交換時期の目安

エレメントの交換はエンジンオイル交換と同時が基本です。一般的な目安は「走行距離5,000~10,000kmまたは半年ごと」です。スポーツ走行やダート走行を多用する場合は、汚れの吸着が早まるため3,000~5,000kmごとに点検・交換しましょう。遠心分離式は20,000km以上持つケースもありますが、ユニット内のスラッジタンクを定期的に清掃する必要があります。また、オイルフィルター交換時にはフィルターの変色や圧力計の異常、警告灯の点灯など、圧力差が大きくなったサインを見逃さないことが大切です。エレメントが目詰まりするとオイルラインの圧力が上昇し、バイパスバルブが開いて無濾過油がエンジンに回るため、交換タイミングを守らないと焼き付きや摩耗の原因になります。

メンテナンスの方法

準備と安全確認

ジャッキアップまたはセンタースタンドで車体を水平にし、エンジンを十分に冷ましてから作業を開始。バッテリーのマイナス端子を外すと安全です。

オイル排出

下部のオイルドレンプラグを外し、オイルパンに古いオイルを排出。排出中にオイルが飛散しないようドレンパンで受け止めます。

エレメント取り外し

フィルターハウジングカバーを専用工具で緩め、エレメント本体を抜き取ります。古いOリングは取り外し、フィルターハウジング側やカバー内の汚れをウエスで清掃します。

新しいエレメント装着

新品エレメントのOリングに薄くエンジンオイルを塗布し、ハウジングに均一にセット。カバーを規定トルクで締め付け、締めすぎに注意します。

オイル注入と漏れチェック

規定量のエンジンオイルを注入し、マフラーを被覆しながらエンジンを始動。アイドリングで油圧が安定したら漏れがないか確認し、再度オイルレベルゲージで油量をチェックします。

廃棄と記録

古いエレメントはオイル漏れ防止用にビニール袋で密封し、自治体の廃油回収へ。交換日・走行距離をメンテ帳に記録し、次回交換の目安にしましょう。

適切なエレメント交換と清掃を継続することで、エンジン内部の摩耗を抑え、パワーと耐久性を長く維持できます。