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メンテナンス関係の用語

トルクレンチについて

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プロも使う本格的な工具

トルクレンチとはボルトやナットといったねじを規定のトルク値で締めるときに使う工具です。
また、複数のボルトやナットを、同じ強さで締め付ける場合にも使われます。

プロが使う工具としても知られており、価格も一般的なレンチに比べて効果ですし、種類も豊富です。
このため、どのトルクレンチを購入するか迷うケースも多いのではないでしょうか。

まず最も一般的なのが、いろいろな目的に使え、設定したトルク値に達すると手応えで合図してくれるプレセット型トルクレンチです。

このほかにも、あらかじめトルク値が設定されている単能型トルクレンチ、時計のように針でトルク値の変化を表示してくれるダイヤル型トルクレンチ、トルク値をデジタル表示してくれるデジラチェ、自動でトルク値やねじの回転角度などを設定してくれるクレコ ナットランナーなどのラインナップがあります。

バイクの整備に使うなら、最もポピュラーなプレセット型トルクレンチが手頃でおすすめです。
サイズは、10~50Nmのものがあれば十分です。

しかし、バイク整備だけでなくエンジンの組み立てなども行う場合は、それに合わせたサイズのものが必要です。
4気筒エンジンを組み立てるなら、5~25Nmのものと、20~100Nmの2つが必要です。
この2つがあれば、10~50Nmにも対応するので、整備用に10~50Nmのトルクレンチを購入する必要はありません。

カチッと手応えがあったら底で作業を終える

トルクレンチを正しく使うために、次の点に注意しましょう。
よくあるのが、既定のトルク値に達してカチッと手応えがあったのに、もう一度確認のために、チェックするのはやめましょう。
このようにダブルチェックをすると、せっかく正しいトルク値で閉められていたのに、2度めのカチッで、設定値からズレて正しいトルクで締められないからです。

また、緩めるのに使用するのもおすすめできません。
最近のトルクレンチは、ラチェットヘッドを採用した物が多く、締める方にも、緩める方にも回すことができます。
しかし、緩める方に回すとトルクレンチの精度が下がってしまいます。
トルクレンチには回転方向を示す矢印などが記されています。
その方向にのみ使うようにしましょう。

また、トルクレンチを長持ちさせるために、次の点にも注意してください。
まず、保管時は振動の少ない場所に収納してください。
トルクレンチは精密機器です。
バイク走行中の修理用の工具として持ち運ばないようにしましょう。
振動でトルク値を図る精度が狂ってしまいます。

使い終わったら、目盛りを最小数値に戻すのも忘れずに。
といっても、メモリを回せるだけ回せばいいというわけではありません。
トルクレンチは、目標のトルク値を設定して使いますが、使えるトルク値はそれぞれ異なります。
例えば、バイク整備で使う10~50Nmのトルクレンチの場合は、10Nmに戻すわけです。
メモリをもっと下げることができても、10Nm以下に下げないように注意してください。

トルクレンチを購入すると、本格的な整備ができるので、とても楽しいと思います。
高価な工具ですから、正しく使って長く愛用しましょう。